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2018.06.06

地域事情

「先行実施」と「移行措置」、 どう違うのか?

お子様の学校はどちら?

2018年度から、すべての小学校は「先行実施」または「移行措置」のどちらかで英語学習を進めています。この「先行実施」と「移行措置」、どう違うのかご存じですか?

2020年には小学校学習指導要領が大きく改訂されます。それに伴って、2018年度から多くの小学校で始めているのが「移行措置」です。つまり、新学習指導要領へスムーズに移行できるよう、内容を一部加えるなどの特例を設けたものです。

一方、「先行実施」は、2020年度を待たずに新しい学習指導要領に基づいて学習を行うことです。

ここで大事なのは、新しい学習指導要領の学習の方が、従来と比べて量的にも質的にもアップしているということ。つまり、「先行実施」の学習の方が、より大変なのです。

授業数だけでこんなに違う

新学習指導要領では、小学3・4年生でそれぞれ年間35コマ(週1コマ)英語活動を実施、小学5・6年生でそれぞれ年間70コマ(週2コマ)英語を実施します。「先行実施」の小学校では、これと同じコマ数、同じ程度の内容を実施することになります。

これに対して「移行措置」の学校は、その一部を実施します。小学3・4年生ではそれぞれ年間15コマ英語活動を実施、小学5・6年生でそれぞれ年間50コマ英語を実施することになります。学習内容も、「先行実施」に比べて一部省略した内容です。

「先行実施」か「移行措置」なのかは、自治体や学校ごと異なっています。

 

なぜ二つに分かれたのか

新しい学習指導要領の内容や、文部科学省が目指す英語教育を考えたら、すべての小学校がどんどん「先行実施」するのが理想です。そのため、当初は「先行実施」を極力実施することが望ましいとされていました。しかし、実際には、授業時間数の確保が難しいことなどから、「移行措置」とする小学校が増えたのです。

2018年度から小学校で実際の指導が開始されたのですが、2018年5月に全国公立小学校19,333校を対象とした調査結果が公開されました。各学年で、2018年度に「先行実施」(小学3・4年生でそれぞれ年間35コマ以上、小学5・6年生でそれぞれ年間70コマ以上実施)している小学校の割合は以下の通りです。

 

小学3年生…35%

小学4年生…35%

小学5年生…29%

小学6年生…29%

 

一方で、「移行措置」分(小学3・4年生でそれぞれ年間15コマ、小学5・6年生でそれぞれ年間50コマ)のみを実施している小学校の割合は以下の通りです。

 

小学3年生…54%

小学4年生…54%

小学5年生…63%

小学6年生…63%

 

つまり、全体の3割程度の小学校が「先行実施」、6割程度の小学校が「移行措置」というのが現状です。

中学校で大きな差に!

では、「先行実施」と「移行措置」の差は、今後どのように影響してくるのでしょうか?

例えば、2018年度の小学5年生で比較してみましょう。

 

「先行実施」の場合…小学5・6年合計140コマ

「移行措置」の場合…小学5・6年合計100コマ

 

「先行実施」は「移行措置」の1.4倍の授業時間数となります。また、コマ数の差は2年間で40コマ、1コマの時間数は45分間のため、1,800分間(30時間)の差が生まれてしまうのです。

全国の多くの公立小学校の場合、中学校に進学するときは複数の小学校が一緒になります。仮に「移行措置」と「先行実施」の2つの小学校が一緒になった場合、履修内容が大きく異なっていますので、中学1年生の指導が困難になることは容易に想像できるかと思います。また、土台となる小学校での学習内容が異なっているため、後々の高校入試にまで大きな差ができてしまうことが予想されます。

 

この大きな差を、どのように埋めていくのか?

「移行措置」の小学校に通うお子様こそ、「学校であまりやっていないから大丈夫」ではなく、今から考えて対策をしていく必要があるのです。

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