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2018.09.05
中学生向け 学校教育 小学生向け
つながり始める、小学校・中学校の英語教育
小学校と連携する中学校は年々増加
せっかく小学校の時に「楽しい」と思えた英語を、中学校に上がって嫌いになってしまってはもったいないですね。
中学英語の教育現場では、小学校との連携に取り組んでいる中学校の割合が年々増加しています。平成29年度「英語教育実施状況調査」によると、平成25年度の73.2%が4年後の平成29年度には81.2%にまで上昇しています。
また、連携内容のいずれの項目においても、その割合は上昇しています(例:「授業参観、年間指導計画の交換などの情報交換」「授業参観後の研究協議、中学校教員による小学校での授業などの交流」など)。
このように、英語教育において、小・中学校間での連携が強まってきていることは明らかです。学習において大切な「生徒のモチベーションアップ」につなげるためにも、各自治体でのさらなる取り組みに期待したいところです。
「CAN−DOリスト」での目標設定
小・中学校の連携のために文部科学省が示したのが「CAN−DOリスト」です。これは、小学校・中学校・高校において達成すべき目標を4技能ごとに設定したものです。「聞くこと」「話すこと」「読むこと」「書くこと」の4技能についてのレベルごとの達成目標が設定されています。
例を挙げると「福井県英語学習CAN−DOリスト」(児童・生徒版)では、次のように設定されています。
≪レベルA1.1(小6程度)の「聞くこと」≫
・”Stand up.” ”Sit down.”のような先生の指示や”Good morning.”や”How are you?”
のようなあいさつを聞いて分かる。
・21~30までの数字を聞いて、その数字を指すことができる。
・日付、時間、曜日などを聞き取ることができる。
≪レベルA1.3(中2程度)の「読むこと」≫
・イラストや写真を参考にしながら、簡単に書かれたスポーツなどの記事や
短い物語の意味が分かる。
※福井県教育研究所研究紀要「福井県英語学習CAN−DOリストの活用」より引用
このような目標を設定することによって、文部科学省は以下の効果を挙げています。
1 学習到達目標の情報を児童生徒や保護者と共有し適切な指導ができる
2 4技能の総合的な能力の習得を重視することが期待される
3 指導に対する教員間での共通理解により、均質的な指導を行うことができる
4 評価が、面接・スピーチ・エッセイ等のパフォーマンス評価などによって
「言語を用いて何ができるか」という観点からなされることが期待される
※文部科学省ホームページより要約
詳しくはこちら↓
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/102/shiryo/attach/1350344.htm
「英語を学習する」から「英語で学習する」へ
今後は、4技能を意識した英語教育が重要視され、「英語を学習する」感覚から「英語で学習する」という感覚が主流になっていきます。では、どんな学習方法が望ましいのでしょうか。
従来であれば、指定された単語や文を書いたり読んだりするだけの学習が多かったかもしれません。例えば、単語練習帳を使って単語をただ10回書いてみたり、形の決まったフレーズや文法を丸暗記したり。
しかし、今後より重要になってくるのは、「音」を通じて英語に触れることです。正しい音声で聞いた単語やフレーズの意味を想像したり、それを繰り返し発音したりするのが効果的です。
具体的には、
・文字のない状態で簡単な英会話を聞きどんな会話をしているのかを予想したり、同じ口調でその会話を真似てみる
・英語の音楽を聞いてその中の単語をリズムに合わせて歌ってみるなどです。
小学生の時から「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を意識してバランスよく学習をすることで、その後の英語の力も飛躍的に伸びていくことでしょう。
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