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2021.06.04
高校生向け
【英語】前置詞 on のコアイメージと派生した6つの意味
”くっ付いていること”がonの本質
onの基本的なイメージは‟接触”です。
「上に乗っている」と解釈している人がよくいますが、そうではありません。
接触、つまり‟くっ付いている“ことがonの本質なのです。
そのため、机の上に何かが乗っている状態もonですが、blackboard on the wallのように黒板が壁に接着している状態もonですし、a fly on the ceilingのようにハエが天井に留まっている状態もonです。
ちなみに、onの反対の意味を持つ前置詞は何かわかりますか?
underと答えてしまった方がいるかもしれませんが、正解はoffです。
中学校の理科の授業で、スイッチを使った電気回路を作ったりしますよね。
その装置は、スイッチをonにすると回路がつながり、offにすると回路が切断される仕組みだったと思います。
このくっ付いたらon、離れたらoffというのは、まさに2つの前置詞の基本イメージそのままです。
onが持つさまざまな意味
‟接触“という基本イメージが膨らんでonがどんな意味を持つようになったのか、具体的にみていきましょう。
まずは、‟面との接触“‟線との接触”‟時間的接触“の3つから。

① 面との接触
これがonの典型的な使い方です。
cheekはほっぺという意味なので、例文は「彼女は私の頬にキスをした」と訳せます。
唇と頬の接触なので、当然onが置かれるわけです。
② 線との接触
onを「上に」と訳してしまうと、「ニューヨークはハドソン川の上にある」という意味不明な状況になってしまいます。
これは‟線との接触“のonと考えて、ニューヨークがハドソン川に接している=面していると解釈するのが自然です。
③ 時間的接触
「on+~ing」で「~するとすぐに」と暗記している人もいるでしょう。
しかし、on=接触のイメージを知っておけば、本質的に理解することができます。
例文で言うと、このonは「家に帰ってきた時」と「TVのスイッチを入れた時」が時間的に接触しているということを表しています。
よって、「私は家に帰ると、すぐにTVの電源を入れた」という訳になるのです。
これらだけでなく、まだまだonの意味は広がります。
④ ~に関する
科学の本、科学に関する本といった意味です。
「~についての」「~に関する」という言葉を聞いて、最初に思い浮かべる前置詞はaboutだと思います。
もちろん、a book about scienceでも「科学についての本」という意味になりますが、onとはニュアンスが異なるのです。
onは‟接触“なので、a book on scienceというと「科学にがっつり触れている本」という意味合いなり、専門性が高いイメージになります。
それに対してaboutの基本的な意味は‟周辺“なので、a book about scienceにはonほど専門的な本だというニュアンスが含まれません。onが専門書ならば、aboutだと入門書くらいのイメージととらえればわかりやすいでしょう。
⑤ 依存
例文は「ジョンは両親に依存している(両親を頼っている)」という意味。
こういった「依存する」や「頼る」という言葉とonは、ものすごく相性がいいです。
その理由はとても簡単で、近くにいて接しているものでないと頼ることができないから。
ジョンは両親の近くにいるからこそ、依存することが可能なわけです。
⑥ のしかかるon
「彼らは彼の人生に大きな影響を与えた」と訳します。
ここでは、地球の重力によって地面に引き寄せられて‟接触“するイメージから派生した、人や物に「のしかかる」という意味合いでonが使われています。
影響という言葉も、どこか人にのしかかるイメージがありますよね。
そのため、そういった意味を持つ単語はonととても仲が良いのです。
前回の記事 ⇒【英語】前置詞 in の基本イメージ=“中”から派生した4つの意味
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