液体が気体になることを「気化(きか)」といいますが、
気化には熱が必要です。
それを「気化熱(きかねつ)」といいます。
気化しやすいアルコールなどの液体は、
気化するときにまわりから気化に必要な熱をうばうため、
まわりの物質は急激に冷たくなります。
たとえば、消毒用アルコールを手につけると冷たく感じますね。
これは、アルコールが蒸発(じょうはつ)して
手の熱をうばうからです。
アクリル樹脂用接着剤はアルコール同様、
とても気化しやすい液体です。
フェルトにしみこんだ接着剤の液体は、
フェルト繊維(せんい)の先端で空気にふれると、
空気から熱をうばって気体になろうとします。
このとき、空気中の水蒸気(すいじょうき)が、
フェルト繊維を核(かく)として
急速に凍るため、フェルトの表面に氷の結晶がつくのです。