いきなりですが、問題です。
ある数を3.5でわる計算をまちがえて、5.3でわってしまったため、商が9.5であまりが0.05になりました。このとき、次の問いに答えましょう。
⑴ある数を求めましょう
⑵正しい答えを求めましょう
本日小5の算数の授業「小数のかけ算わり算」の文章題の単元に出てきた問題です。
子どもたちとのいろいろなやり取りの後、ある子(Aくんとします)が元気に「わかった!」と鉛筆を動かし始めました。
中村:ちゃんと式を書いてね。
Aくん:わかった!
中村:…ちゃんと式を書くんだよ!
Aくん:わかってるって。
中村:最後にもう1回言うよ。
ちゃんと「式」を書いてね!!
Aくん:ちゃんと書いてるじゃん!
と、Aくんが自分のテキストを指さします。
このカラクリおわかりになりますか?
今日のこの授業の中に、実は今の子どもたちの課題というべきことが2つあります。もちろんそれを認識したうえで、わざとそういう展開に持っていくわけですが、
★自分がやっていることが何なのかをしっかり認識してもらうため
★1つのやり方だけではなく、違うやり方などにも気づけるようになってもらうため
に、きちんと考えさせる時間を作ります。
↑↑のカラクリ…
中村の言う「式」は、写真(今日の授業の板書内容です)のような式です。Aくんの主張した「式」は筆算でした。
特に小学生などに多い典型パターンです。筆算とは計算の手段であり、「式」ではありません。いわゆる「式」を書かず、筆算だけで計算していると、「無駄な計算が多くなる」「自分がやっていることがわからなくなる」「計算に工夫ができない」などのデメリットが大きくなります。
これは日本の教育の賜物ですが、多くのお子さん方は、
「計算は」しっかりできるんです。しかしながら、その「計算」をするための
式を作ることができない子が多く存在します。そして、ここからが問題ですが、その中のさらに多くのお子さん方は、「文章の意味(問題の意味)」がわかっていない現状があるということです。
子どもたちの傍で、問題文を
「ゆっくり読んであげる」だけで、「あぁ、そういうことか!」と理解する子もいます。そして、それさえ理解できれば簡単に答えを導き出せる人も少なくはないんです。
答えを教える、答えの導き出し方を教えるのは実は簡単なんです。ただ、この先のことを考えて、今の時点で「何が必要」で、「何ができるようになっておくべき」なのかを考えて、あえて「簡単には教えない」という手段を選ぶ時があります。そして、秀英予備校の教師陣は、それを実践できるよう研修で鍛えられており、だからこそ、学校の定期テストで結果が出せるのだと思います。
お子様の勉強でお困りの皆さんも、秀英予備校であれば
必ずお力になれると思います。
是非一度ご相談くださいませ。