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2021年08月03日
【根本コラム】割合は「く・も・わ」でカンペキ?

こんにちは!睦合校の根本です。今日は私の担当する算数にまつわるお話です。

小学校で学習する単元の中で、苦手な人が多い単元の代表格が「割合」ですね。小6夏期講習の第3回でも登場します。「消費税10%」、「3割引き」など日常生活でも出てきますし、「売上目標、昨年比120%!」など、会社でも使いますね。ハッキリ言って、割合が理解できないような人は、サラリーマンとしてやっていけません。

この割合ですが、秀英では算数の先生たちが、「く・も・わ」の公式を使って教えています。〇の中に線を引き、「く・も・わ」を書きます。「わ(割合)」が求めたいときは、「わ」を隠して、「く÷も」(比べられる量÷もとにする量)の計算をする、「く(比べられる量)」が求めたいなら、「く」を隠して、「も×わ」(もとにする量×割合)を計算する、という具合です。「も」(もとにする量)を見つけるときは、「文章の中にある『~の』に注目するといいよ!」なんて教えます。

ただし、この公式というのが要注意です。何でもかんでも公式に当てはめて解こうとすると、かえって割合の本質を見失うことがあります。このことは教える側も注意しなくてはいけない点です。特に「分かりやすく教えること」が良しとされる塾教師は、テクニカルな教え方に自分自身も酔いしれる傾向があるのでなおさら気をつけなくてはいけません。私も若かりし頃、「割合の問題は、く・も・わの公式でバッチリ!」「く・も・わを使って、もー、わ・く・わ・くだね♪」と寒いギャグを言って、はしゃいでいました。(あー恥ずかし)


例えば次のような問題があったとしましょう。
(例)持っていたお金の20%で本を買ったところ、残金は960円でした。はじめにいくらお金を持っていたでしょうか?

公式だけを頼りに勉強してきたような子は、960×0.2=192と計算し、何のためらいもなく解答欄に「192円」と書きます。明らかに間違っていることに気づきません。残金が960円なのに、はじめのお金が192円というのはあり得ない、ということに気づけないのです。「何か違うな?」と思った子は、だいたい次に、960÷0.2=4800と計算します。残念ながら、これも違います。
今回の問題は、線分図などを書いて考える必要があります。この問題のポイントは、「残った960円が、持っていたお金の80%(0.8)にあたる」ことに気づけるかどうかです。それが分かれば、960÷0.8=1200(円)が正解です。他にも、960÷80=12で、1%分を出して、12×100と出してもいいですね。小6で比を習ったあとであれば、はじめのお金と残ったお金で、5:4=x:960 といった比例式を立ててもよいでしょう。

「く・も・わ」の公式は便利ですが、あくまで、補助的なものです。大事なことは、割合の意味をそもそも理解できているかです。「割合とは、もとにする量を1としたとき、比べられる量がどれだけにあたるかを表した数のこと。」なんて、教科書に書いてある通りに言えなくてもいいですが、自分の言葉で説明できるといいですね。「割合」に限らず、教科書に出てくる言葉(用語)の意味(定義)を正しく説明できるか、というのはとても大事なことです。

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