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2022年07月07日
織姫と彦星
登場人物紹介
織姫:女子力低め はたおりが得意 恋愛初心者
彦星:まじめ 牛飼い 農業 恋愛初心者
天の神様:愛情はたっぷり 時には怒り、時には励ます
むかしむか~し、天の世界に、織姫という女の子がいました。
織姫は、はたおりが超得意!
織姫の織る生地は、季節によって色が変化する、超特注!
天の神様たちに超人気!
みんなが順番待ちをして、予約をして、手に入れたがる、レアものでした。
その織姫は、女子力低め・・
はたおりが大好きで、自分の身なりなど気にしない!
おしゃれも、「まぁ、いいか・・」
お化粧も、「まぁ、いいか・・」
恋愛は、「は!?恋愛!?なにそれ!?おいしいの!?」
一生懸命はたおりをして、頑張る織姫も年頃。
でも女子力低めな彼女を、天の神様は心配しました。
「そろそろ織姫も年頃だなぁ・・幸せになってほしいのになぁ・・」
「そうだ!素敵な彼氏を見つけてあげよう!」
「働き者の織姫には、まじめな彼氏がいいなぁ・・」
天の神様たちは、天をとことん探します。
「あっ!発見!」
それが、彦星です。
彦星は、川岸で牛飼い。
ウシウシモーモーを飼い、さらに畑も耕す、まじめで働き者。
織姫にはぴったりです。
天の神様により、二人は出会いました。
彦星「女子力は低いけど、かわいいし、優しい・・素敵な人だ!」
織姫「まじめに働く姿、素敵!ウシウシモーモーもこんなになついてる・・素敵な人!」
二人はすぐに仲良くなり、好きになり、そして結婚しました。
・・・が、好きすぎて、仕事をしなくなってしまいました。
織姫は、はたおりよりも、キュンキュンするほうがよくなってしまい、
新しい生地を織りません・・
天の神様の衣は、ボロボロ・・
新しい衣を作ることができないのだから・・
彦星は、牛の世話よりも、畑仕事よりも、キュンキュンするほうがよくなってしまい、
牛にエサもあげないので、牛はガリガリ。
畑は草ボーボー。
天の神様は、そんな二人をみて、何回も話をします。
しかし、織姫と彦星は、そのたびに、
「はい、はい。」
「わかってますぅ~」
「今やろうと思ってたのに・・」
天の神様、カッチーン・・!!!!
「もう知らん!何回言っても変わらないのだな・・」
「もう二人は一緒にはしておけん!」
「織姫はこっち、彦星はあっち!」
「もう会わせん!!」
織姫と彦星は、天の川のこっちとあっちに離れ離れに・・
星くずで姿さえ見ることはできません。
ここで、現代っ子なら「じゃ、いいわ。知らんわ。」となりがちですが、
しっかり者の織姫と、真面目な彦星。
反省して心を入れ替え、一生懸命、はたを織り、牛の世話をし、畑を耕します。
そんな毎日を見ていた天の神様。
「このままじゃ、さすがにかわいそうだなぁ。」
「よし!1年に1度、会わせてあげよう!」
「でもそれでまた、ダルダルになってしまったら困る・・」
「じゃ、7月7日、晴れた年だけ会わせてあげよう!」
「二人の愛がホンモノで、二人の頑張りがホンモノだったら、雨は降らないだろう!」
そして、その日が、7月7日、今日です。
旧暦の7月7日。
織姫は、ヴェガという星。
彦星は、アルタイルという星。
その間に見えるのが、天の川。
天の川は、実はヴェガとアルタイルの間に、秋まで見られるんです。
7月7日だけしか見られないのではないのです。
1年に1回しか会えないのに、頑張る二人がかわいそう・・
大丈夫。7月7日が雨だったとき、実は天の神様に内緒で
協力してくれる仲間がいたんです。
よく河原でみかける、でっかい白い鳥!
小さいころ「白鳥!?」と言ってしまった、あの鳥!
カワサギ!!!
あのカワサギさんたちが、羽をつなげて、天の川に橋を作ってくれるんです。
大きな羽を、何羽も何羽もつなげて。
空をみあげるのが、楽しみになりました。
生徒のみんなと一緒にみます。
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