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2021.01.04

中学生向け

【数学】台形を4分割した図形パターン ~‟面積比”集中特訓(3)~

基本的な解き方とより簡単に答えを出すための公式

苦手な生徒が多い「面積比」の問題。

その解法のポイントを、全6回にわけて解説していきます。

 

前回の記事 ⇒ 最重要パターン‟高さ共通”と”相似”

 

早速、例題を見てみましょう。

 

 

台形ABCDがあり、上底ADと下底BCの比は2:3です。

台形の面積が50cm2であるとき、△AOBの面積はいくつでしょうか?という問題です。

 

問題文には‟面積比”という言葉が使われていませんが、2つの異なる図形の面積を比べる問題なので、これも面積比のパターンの1つです。

 

今回、最後に紹介する公式を使えば、簡単に答えを求めることもできますが、まずは前回学習した以下2つの型を使って解いてみましょう。

 

 

最初に注目すべきは、△ADOと△BCOが相似の関係であることです。

これに気がつけば、②の型を用いて面積比を求めることができます。

底辺の比が2:3なので面積比は、\(△ADO:△BCO=2^2:3^2=4:9\)となります。

 

 

4:9というのはあくまで△ADOと△BCOの比の関係の数値であり、実際の面積ではありません。誤解しないよう気をつけてください。

 

続いて着目したいのが、△ADOと△ABO。

ここには、2つの三角形が背中合わせの状態になっている①の型が当てはまります。

 

ただし、底辺DOとBOの比率は書かれていません。

ここで、△ADOと△BCOが相似であることに再度注目してください。

ADとBCの比率が2:3であるのなら、相似の関係であるため、DO:BOも\(2:3\)ということができます。

 

 

①の型である△ADOと△ABOの底辺比が2:3なので、面積比も2:3。

ただし、先ほど求めた△ADO:△BCO=4:9という比の関係を維持しなくてはいけないので、\(△ADO:△ABO=4:6\)としておきましょう。

 

△ADOと△DCOの面積比も、同じ理由で4:6になります。

 

 

ここまでくれば、問われている△AOBの面積は、台形ABCDを25等分(4+6+6+9)したうちの6つ分である、ということがわかります。

よって、以下の計算で△AOBの面積を求めましょう。

\begin{eqnarray}S=50×\frac{6}{25}=2×6=12\end{eqnarray}

 

答えは\(12cm^2\)です。

 

このように、①と②の型を使って問題を解くことができましたが、台形を4分割した図形の面積比を問う問題は頻出します。

そのため、以下の公式をおぼえてしまうのが良いでしょう。

 

 

台形の上底:下底が\(a:b\)ならば、上下の三角形の面積比は\(a^2:b^2\)となり、左右の三角形の面積比は\(ab:ab\)である、という公式です。

また、全体は\(a^2+b^2+ab+ab=a^2+2ab+ b^2\)と表すことができ、さらに因数分解することで\((a+b)^2\)となります。

 

とても応用が利く型なので、①②の型と併せて必ずおぼえておきましょう。

 

次の記事 ⇒ 比の合成を極めよう!

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