浜松本部校・大学受験部 浜松校 校舎ブログ

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  • 対面授業 高校生

2020年09月13日
怪談をひとつ。

高3の夏、ちょうどマーク模試の日でした。

猛暑が続いていましたが、その日だけは鈍い色の雲が空を覆い、不自然なほど肌寒かったのを覚えています。
理系難関の某大学で今度こそB判定を勝ち取るべく意気込んだ僕でしたが、試験会場への道を進むにつれて心まで曇天に染まっていくようでした。

前半の文系科目はいつも通りの手応えで特筆する事は無く、ただ、いつの間にか窓の外は強い雨が降り始めていました。
この頭痛は気圧のせいなのか、それとも次に控えた教科への不安なのか。
数学は、当時もっとも伸び悩んでいた教科でした。鼓動が早まり、視界が少し暗くなります。

試験監督の合図と同時に、僕は勢い良く最初のページから解き始めていきました。
絶対値、2次関数。今までになく正確に解答を進められている実感がありました。
以前からの問題意識もあってチャートを3周も復習した成果かも知れません。

頭痛は強まる一方で、外も雷鳴が聞こえるほどの大荒れになってきましたが、このペースを崩すまいとマークシートを埋めていきます。
最後の設問も完答して次のページをめくった瞬間、真っ白な稲光が部屋を照らしました。

その時、僕は見てしまったのです。

「数学IA」の文字を。

そう、僕は志望校判定に必要のない「数学I」を解いてしまったのです。
耳鳴りとともに僕が最期に聞いたのは、試験終了を告げるチャイムの音でした。
そのあとの事は、よく覚えていません。

数か月後、入試本番ではミスを回避でき、何とか志望校に合格できました。
充実した大学生活でしたが、「I」とか「A」のアルファベットを目にすると、今でもあの日の雷鳴や稲光を思い出してしまいます。


以上、杉田がお送りしました。
みなさまも試験時のミスにはお気をつけください。

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