岐阜本部校 校舎ブログ

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  • 集団授業

2023年01月13日
The usefulness from what is not there

こんにちは。岐阜本部校の多田です。
ようやく岐阜の寒さにも慣れてきた、今日この頃です。やはり気候の変化は身体にこたえる…。インフルエンザなどもそろそろ流行り出してくるころかと思います。日頃から体調管理をしっかりして、大事な局面を乗り切っていきましょう。

さて、いよいよ今週末は大学入試共通テストですね。秀英に通ってくれている生徒さんはもちろんのこと、全ての高3生が、自分の今までの励みを最大級に発揮してくれることを、心より願っています。

今は昔、共通テストがまだ「センター試験」と呼ばれていた時のこと、わたしも受験生だった時代がございました。わたしの通っていた高校では、試験前日(つまり、金曜日)の1時間程度を使って、先生方からの厳しくも温かい、ありがたーいお言葉をいただく「予餞会」というものがありまして、その様子を今でも鮮明に覚えています。
どの先生方も激励のお言葉をいただける中、当時化学と生物を教わっていた先生は突然、このように言い放ちました。

「励ましや応援、その他たくさんのメッセージは、他の先生の通りです。私からは、雪の日の歩き方について説明をしましょう。」

そう切り出したあと、先生は自らが北海道出身であること、子どもの頃は頭の上まで雪が積もったこと、そういう時は転ばないように膝を大きく、高く上げて、歩幅を狭くして足踏みをするように歩くこと……。話しながら、大きく足踏みをして、10分近くお時間を使われました。

何らか受験に関係のある「オチ」を期待していたわたしをはじめ周りの生徒は、突然の脈絡のなさに、口をあんぐりと開けて見守るしかありませんでした。少なくとも試験直前に話すことではないな、とも思ってしまっていました。


――そして、試験当日。
これは後で分かった話ですが、全国的に記録に残る大雪でした。
電車も一部遅れが見られ、地方によっては試験の時間を特例的にずらすなどの処置もあったそうです。しかしわたしたちは焦ることなく、にこにこしながら膝を上げて友人たちと試験会場に向かいました。
試験中の時間のことは、もう一切思い出せないのですが、その道中のことは、とても記憶に残っています。
すべてのことに意味があるなと、不思議な感覚になりました。


中国の思想家に老子という人物がいます。彼は「無用の用」という言葉を提唱しました。簡単に言えば、「すべての物事に意味がある、無意味なものは存在しない」「無意味に思えるものが、実は重要な役割を果たしているのだ」ということです。

この時期になると、いつもこの奇跡のような出来事を思い出します。人生において得た知識や経験が、翌日に活きる、というのは少ないかもしれません。しかし長い人生の中では必ず、自身の力になるはずです。日々本当に大変なことばかりですが、なんとかこのことを心得て、少しずつでもいいので、前に進んでいきたいものです。
明日、大きな一歩を踏み出すことになる皆さんも、長い人生で見たときには、ひとつの通過点です。気負いすぎず、今まで積み重ねて来たものを、またひとつ、積み上げるような感覚でいきましょう!!

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