こんにちは！講師の伊藤です。

今日は先月まで私と一緒に勉強してくれていた、春に新中学1年生になる、ある生徒さんの話をしようと思います。✏️


授業の合間に少し雑談をしていた時、彼は「毒に興味があるんです」と切り出してきました。
まさか小学生の口から「毒が好き」なんてワードが出てくるとは想像もしませんから、当時周囲にいた講師たちも大変驚いていました。

興味をそそられた私は「初心者でも理解できるように毒の魅力を伝えて欲しい」と要望しました。彼はすぐに、多くの面白い話をしてくれました。その話振りから、彼が「毒」という一種の学問にどれほど真摯に向き合い、学んでいるかが容易に察せました。
専門的な知識の量も凄まじいものでした。私が大学に入って農学を専攻し、基礎微生物学の講義を聞いて初めて得た知識の数々を、小学生の彼はすらすらと紹介してくれたのです。

一度、なぜ自ら進んで勉強ができるのかを問うたことがあります。彼は、「毒の勉強は、その生物がなぜその毒を持っているのかなどを考えるのが楽しいし、もともと科学（理科）は好きだから」と答えてくれました。
まさに、自分の好きを追求し続けている人でした。

そんな彼の将来の夢は科学者です。
毒に興味を持った事も、科学者を夢見ているからこその出会いだったそうです。自分の夢を叶えるため中学受験を乗り越え、その後は早くも高校進学について考え始めていました。🎓

彼から学べるように、自分が何かしら没頭できるものを見つけて、それを追求し続ける人は無敵になれます！
一つの物事を極めてエキスパートになる人は、その過程で得た知識や好奇心を、その後の勉学や進路選択の原動力に変換することができます。

ただ難しいのは、その物事とどのようにして巡り合うかが全くわからないことです。幼少期にその出会いがある人もいれば、私みたいになかなか見つけられない人もいます。

巡り合うためには、若いうちから様々な人と出会い、経験することが大事だと思います。

全くもって私が皆さんの人生の先輩ではありませんが、勉強が辛くなった時に今日の話を思い返して、少しでもモチベーションを上げることができれば嬉しく思います！