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2021年10月18日
言葉の重み
みなさんこんにちは。本間です。
好きな作曲家が、曲にタイトルをつけないアルバム、というのを出しています。
便宜上何かしら命名しないといけないので、「いの1号」、「いの2号」、「ろの1号」のような機械的な割り振りになっています。
収録されている楽曲はピアノのみの曲がほとんどで、ボーカルはいません。
よって、言葉は介在しませんが、優しい曲、冷たい曲、かっこいい曲、様々です。
今、私は言葉が存在しない楽曲に対して「優しい」とか「冷たい」といった言葉をあてました。
この記事を読んでからその曲を聴くと、「あ、これは優しい曲だな」と感じる人が一定数いると思います。
これが、言葉の重みです。
人から想像力や感性を奪っている、そう感じます。
別のアーティストは普通に曲名をつけています。
ただし、こちらもインストで、ボーカル無しです。
私は最初、曲名を知らずに聴いていました。
その時はいろいろなことを感じられていたのですが、
ある時その曲のタイトルが「Love」だと知ると、愛を感じてしまう(なんなら探してしまう)のです。
「しまったな」と思いました。
もっと自由に感じられていたはずが、「Love」がどうしてもちらつくようになってしまいました。
作り手の思いに寄り添うのであれば、せっかく付けたタイトルや歌詞を余すところなく味わうべきでしょう。
しかし、インストのような感じ方に幅があるものに、言葉は蛇足なのかもしれません。
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