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2023年10月25日
瓜食めば子ども思ほゆ栗食めばまして偲はゆ
みなさん、こんにちは。
タイトルにあげた歌、ご存じでしょうか。
万葉集に載っている 「山上憶良」が書いた長歌です。
現代語訳すると「瓜を食べると子供たちのことが思い出される。栗を食べると、なおさら偲ばれる」といった感じになります。
親の子に対する愛情を歌ったものですね。
この歌、実は中学の教科書に載っていて「和歌の世界」という単元で学ぶ内容です。
先日22:00に授業が終わったあと、「学校の授業で和歌の意味やその裏にある思いを考えてきて発表する時間があるから、教えて!」と質問をしに来てくれた生徒がいました。
最初は、こちらからいくつかの和歌の意味を教えていたのですが、内容をよくよく確認すると、学校の先生の意図としては、答えを調べるのではなくて、「生徒自身に自分の考えを書いてきてほしい課題」として出されていました。
ですので、途中からは訳せない古語の意味を伝える程度で、後は、生徒自身にどう思うかを聞きながら課題を進めさせていました。
すると、同じように残って勉強していた生徒数名が輪に加わり、それぞれの感想や思いをお互いに言い合い・教えないながら課題を進めてくれていました。
ただ、答えを知るのではなくて、自分で考えたり周りの意見を聞いたりしながら課題に取り組む時間って、問題解決のためにとても大切なことなので、先生もこういう時間を授業外でも持ってほしくて出された課題なのかなと思いました。
最近だと、スマートフォンなんかでネットですぐに検索して「自分で考える習慣がない」子が増えてきていますが、こんな感じで頑張っている子たちなら、ちゃんと成長してくれそうだなと、うれしくなりました。
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