こんにちは、数学・化学講師の山中です。

今日は、化学の話題について書きます。

　最近、「カーボンニュートラル」という言葉をよく耳にします。これは、温室効果ガス（二酸化炭素やメタンなど）について、排出量と吸収量、除去量の差をゼロにすることを意味します。吸収量を大幅に増加させることは難しいので、排出量を抑えることが目標となります。そこで、未来のエネルギーとして目をつけたのが「水素」です。
　現在、石油などの有機物を燃焼することでエネルギーを得ていますが、有機物を燃焼すると二酸化炭素が発生します。その点、水素に関しては、燃焼しても水が発生するだけで、二酸化炭素が発生しません。逆に水を電気分解することで、水素を得られるので、日本のように島国ならば、海水を電気分解することで水素を簡単に得られます。まさに夢のエネルギーです。実用化にはコスト面、安全面などの問題点が多くありますが、それらを解決すべく研究が進んでいます。今、高校生の皆さんが車を運転する頃には、水素で動く自動車が当たり前になっているかもしれませんね。

この内容は、高校で習う化学で十分に理解できることなので、これを題材とした入試問題も増えてくると思います。