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  • 対面授業 高校生

2021年09月08日
偉人伝

ごきげんよう。国語科の木下です。私はいたって真面目な人間で、このような場でもついついお堅いお話をしてしまうのですが(はい、今笑った人は後で呼び出しです)、今回は文学史に残る偉人のお話を真面目にいたしますww。
一人目は夏目漱石。現在の東京大学文学部英文科卒のエリートで英語力も相当のものだったそうです。そのかいがあったのか、当時の文部省からイギリスに留学生として派遣されました。さて、イギリスに到着した夏目漱石さんに事件が起こります。それは「英語がまったく通じない!」というものでした。まさにエリートの挫折、しかも遠い異国の地で。漱石さんはそのショックからなんと、自分の部屋で引きこもりになってしまったのでした。ヒッキー漱石さんは失意の帰国となったのですが、帰国後に「吾輩は猫である」で作家として返り咲きを果たしたのでした。…できるはず、のことができなかった時のショックは誰にでもあるものなのですね。ただ、そのまま逃げ続けないことが成功のカギなのかもしれません。
二人目は清少納言。ご存じ枕草子の作者です。仕えていた中宮定子の逝去によって、清少納言は宮中を退職します。事実上のリストラです。その後清少納言は兄の家に居候するのですが、ある日その家に賊(盗人)が押し入ります。ちなみに古文の時代の「盗人」は現在の強盗で、金品を奪ったのちほぼ殺されるというなかなか残忍な連中でした。賊は刀を振り上げ清少納言を切りつけようとします。その時、清少納言はなんと着物の前をたくし上げ自身が女であること(道徳倫理的に女子供は殺さないという考えがありました)を証明して見せた(この「見せた」は掛詞ですよ)のでした。そうして清少納言は九死に一生を得たのでした。この時清少納言は50歳くらいだったそうです。…命のためとはいえ一瞬の恥を捨てる勇気ある判断力と行動力、開き直った人間の大胆さは報われることもあるのですね。
歴史に名を残した人もやっぱり人間だったんだなあ、そう思わずにはいられないお話しでした。では、今回はここまで。ごきげんよう。

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