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2024年02月20日
【受験】2024年度 公立高校入試<講評まとめ>

こんにちは!睦合校の根本です。先日行われた入試講評については、数学のみアップしていましたが、睦合校の樋口先生、松浦先生にも協力してもらい、5教科の講評をまとめました。

今年の入試は、文系科目の難易度が上がり(特に英語)、5教科全体の平均は、昨年比で20~25点くらい下がるのではないかと予想しています。では、少々長くなりますが、睦合校教師による「入試講評」です。



<英語>
難易度:昨年より難化
平均点:昨年55.3点 → 10点近くダウンか?

形式は昨年と変わらず。ただ、全体的に難化傾向。例年通り、時間に追われる問題構成となっていたため、問題処理能力が必要となった。また、長文の語数も大幅増加したこともあり、速読力と読解力が求められた。

問1は対話文や質問の意図をしっかり汲み取り、正確に答える力が求められた。(ウ)No.2は英問英答形式へ変更。問2は全体的に語いのレベルが高かった。文章内容を理解したうえで選択しなくてはならなかったので、時間をかけすぎてしまった人も多かったのではないか。問3は基本的な文法問題がメインだったが、文章内容を理解しないと時間がかかってしまう。特に、(エ)は対話文内容を正確に理解しないと難しかった。問4はどの問題も文自体は作りやすかった。(ウ)は関係代名詞の省略を即座に見抜けないと、文は作れなかった。
問6はあまりなじみのないテーマで、読解に苦戦した人も多かったと思われる。(ア)は昨年と違い、グラフ内容を文章に起こして考える問題であった。(イ)(ウ)は昨年と同様の形式。ただ、(ウ)は言い換え表現に注意しながら吟味することが必要だった。問7は例年通り、大学入試共通テストを意識した問題になっていたが、昨年より語数が増加。素早い情報処理能力が求められた。問8は政治問題についてディスカッションが進行していた文章。問6同様(ウ)は言い換え表現を見抜けないと選択できなかった。(松浦)

例年、英語の得点分布をみると、どの得点層にも一定の受験者がおり、5教科の中では「差がつきやすい」科目と言えます。特に今年の入試では、英語が得意な層と苦手な層の二極化が顕著になったと思われます。(根本)


<国語>
難易度:昨年より難化(昨年が易しすぎ。例年並みに戻った印象。)
平均点:昨年75.1点 → 60点台前半あたりか?

昨年は問2, 問3(文学的文章・説明的文章)の選択肢が分かりやすく、平均点も高かったが、今年は予想通り、例年並みの難易度に戻った印象を受けた。特に問3の説明的文章は本文中に具体例が少なく、各段落で何の話をしているのか、文意を汲み取ることが難しかったのではないだろうか。また、問4の古文は補助訳があっても読みづらく、こちらも全体の文意を把握するのが難しかった。問5では、図表やグラフなどの資料がなくなり、2つの文章を読んだうえで空欄補充や記述の問題を解く形式に変更になった。記述の条件は例年通りだが、出題傾向が変わったこと、また空欄が2つに増えたことで、対処に戸惑った生徒が多かったのではないだろうか。(樋口)


<数学>
難易度:昨年並み
平均点:昨年53.0点 → 50~55点くらいか?

出題傾向に変化はなし。小問集合の問2が6問になり、最後の問6は1問減って2問となった。図形問題を中心に思考力を問う難問が多く、全体として難易度は高め。
問1、問2の計算、小問集合は、例年より易しい問題が多く、ここではしっかり得点したいところ。問3の(ウ)は、補助線を引き図形の性質を利用して解く問題で、難易度はかなり高い。続く(エ)は、神奈川入試ではあまり出題されたことのない食塩水の問題。難易度は高くないが、演習量が少なく、難しく感じた受験生が多かったのではないか。さまざまな単元の出てくる問3では、中盤ということもあり、時間をかけ過ぎないことが「数学」攻略のカギ。問4の関数は例年通り。(ウ)は、△CEOと△CGOの面積が等しくなることを利用すれば、解法が見つけやすいが、計算の手順も多く、難易度としては高め。問5の確率は、例年通り大小2つのさいころの問題。条件もそこまで複雑ではなく、ここ数年の中では比較的解きやすかった。最後の問6の空間図形は2題構成となった。相似と三平方の定理の2つの単元を融合した応用問題で、難易度も高め。
数学は正答率の高い問題も多いため、難易度を見極め、正しく問題の取捨選択ができれば、ある程度の点数は取れる。神奈川入試の数学は、5教科の中で「差がつきにくい科目」と言える。(根本)


<理科>
難易度:昨年並み
平均点:昨年51.0点 → 若干上昇か?(配点の変更による影響)

出題傾向は例年通り。見慣れない実験・観察も多数登場し、教科書内容の理解を踏まえての丁寧な分析・思考が求められた。問題構成・配点は若干の変更があり、これまで完答が必要だった問題の1つ1つに配点が設定されたことで、点数は取りやすくなった。計算を必要とする設問は少ないが、全体を通して文章量や図表・グラフが多く、「限られた時間内で資料を的確に読み解くことができるかどうか」で、出来が大きく左右されたのではないか。設問の難易度については、前半の小問は物理・地学がやや難しく、化学・生物は教科書レベルの平易なものだった。後半の大問は問われている内容は標準的だが、いずれも資料が多く、読解力が求められる。(樋口)


<社会>
難易度:昨年よりやや難化
平均点:昨年58.4点 → 5点ほどダウンか?

全体を通してやや難化。紛らわしい選択肢も多いため、基本的な知識はもちろんのこと、深く幅広い知識が求められた。特に、9択の選択肢が増加したことで、正答率も下がる傾向にあるため、平均点は5点ほど下がると予想。

問1の世界地理は全体的に標準レベル。(イ)については、赤道の位置が時差の知識があれば難しくはなかった。問2の日本地理は、(ア)は県庁所在地を把握していれば難しくなかった。(オ)は資料読解の問題になっており、選択肢を正確に吟味しないと正解にたどり着けなかった。問3・問4の歴史では、時代の流れを正確に把握しないと解けない問題が複数出題された。
問4(イ)ではそれぞれの島の名称や関連する出来事を正確に把握しないと解けなかった。
公民分野の問5は経済知識重視の問題構成。(ウ)・(エ)は円高・円安、銀行の収入についての知識などを正確に理解していないと解けなかった。続く問6(エ)・(オ)では、資料読解も求められる問題だった。特に(オ)は「必要かつ合理的な配慮」についての理解に時間を費やした人も多かったと思われる。最後の問7は3分野融合問題。南アジアの地域理解をはじめ、正確な資料読解力が求められた。(松浦)


例年、3月下旬に県教委から合格者平均点や設問ごとの正答率が発表されます。
より細かな分析は、1学期の保護者会等でお知らせいたします!(根本)

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