保護者の皆様、こんにちは。
国語担当の三鳥川（みどりかわ）です。しばらくぶりのブログ更新になりますが、今回のテーマは「社会科、とくに歴史の勉強」についてです。
まず理系のお子様や、社会よりも数学をメインにする文系のお子様にとっては、社会よりもほかの教科の勉強が大事になります。
理系のお子様であれば「英・数・理」が大事ですし、国公立大文系志望のお子様であれば「英・国（数）」が大事になります。
したがって今回のコミルの内容は、おもに私大専願文系のお子様中心になるかもしれませんが、是非皆様にお読みいただきたい内容になっております。

まず、日本史、世界史、地理、公民を問わず、社会という教科の特徴を列挙いたします。
①とにかく覚える量が多い。（とくに日本史や世界史の教科書はかなり厚い！）
②英語、数学、国語と比べると、試験ごとの特徴や傾向があまりない。

①からお話します。
文系のお子様は、基本的に「日本史」か「世界史」のどちらか一方を選択することになると思います。
教科書を見て下さればわかるのですが、かなり分厚く、覚える分量がかなり多くなります。学校によっては共通テストまでに全内容を扱いきれない、ということすらあります。

②についてです。
たとえば数学だと、「二次試験などの問題はしっかり得点できるのに、共テだと得点できない」というケースがあります。これは、同じ教科ではあっても、二次試験と共テでは必要な能力に違いがあるためです。ただ、社会科の場合は、あまりそのようなことはなく、正しい知識がしっかりあればどのような問題であってもしっかり得点できる、というケースが多いです。

①②を考慮したうえで、社会科のおすすめの勉強法をずばりお伝えします。
問題演習よりも、とにかく「知識を増やす！！」ということです。そのために、「教科書を音読する」「サブノートを使う」「一問一答形式の問題集を使う」というのがいいでしょう。
問題演習は、とくに社会科の場合、知識がないのに解いても「わからない、書けない、進まない」になってしまい、あまり効率的な勉強とは言えません。（もちろんある程度知識が定着してきたら、その確認のために問題演習をした方がいいでしょう。）

お子様の社会科の勉強を見ていますと、「知識が定着していないのに問題集を解く」という勉強をしているケースがとても多いです。我々もそういうときには、「教科書を何度も音読するといいよ」「学校で集団購入した、サブノートを使うといいよ」「一問一答形式の問題集も大事だよ」とお声がけするようにしています。ご自宅でも同様のお声がけを是非、よろしくお願いします。

最後に、社会科の選択科目についてです。
●国公立大理系学部志望のお子様は、「地理」を選択するケースが多いと思います。「公民」も暗記量が比較的少ないのでオススメですが、「日本史」「世界史」は暗記量が多いため、理系の皆様にはあまりオススメしていません。（もちろん日本史や世界史が好きで、得意なのであれば、選択するのもいいかもしれません。）
●私大文系学部志望のお子様は、基本的に「日本史」か「世界史」のどちらか一方を選ぶようにしてください。首都圏、関西地区には「政治経済」で受験できる私大もありますが、本屋さんに行っても「政治経済」の私大対策の参考書や問題集は少なく、決して勉強しやすい科目ではありません。特別な事情がなければ、「日本史」か「世界史」を選択する、というのが無難だと言えるでしょう。
●最後に国公立大文系学部志望のお子様は、社会科を2科目選択する必要があります。「日本史か世界史のどちらか一方」＋「公民1科目」の計2科目の選択が最も無難と言えるでしょう。「日本史」「世界史」を両方選択する、というのもできるのですが、覚える量があまりに多くなってしまうため、基本的にはオススメしていません。英語や国語、数学の勉強もしなければならないということを考えると、「日本史か世界史のどちらか一方」と「公民1科目」という選択がもっとも無難だと考えています。（もちろん、志望校の試験科目については、ウェブサイトなどでしっかり調べたほうがいいでしょう。）

うちの校舎には社会科の講師はいないのですが、高3本科や講習会では「静岡校で撮影した世界史や日本史の授業」をこちらの大画面モニターで放映する授業を設置しています。高3春期講習から設置する予定なので、どうぞお楽しみに。また、社会科の勉強だけでなく、進路や学習面など、困ったことはいつでもご相談いただきたいと思っております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。