みなさん、こんにちは。
秀英iD予備校長久手はなみずき通校の竹田です。

１９３３年３月２４日、ドイツにおいて「全権委任法（民族および国家の危難を除去するための法律）」が成立しました。その内容はヒトラー内閣に国会や大統領の承認なしで立法権を認める法律で、ドイツ共和国の議会政治・政党政治は終わりを告げました。この法律が合法的な手段で制定されたという意見もありますが、左翼議員への弾圧や恐喝に近い同意の取り付けなど、限りなくブラックに近いものでした。１９３４年８月２日のヒンデンブルク大統領死去に伴い、大統領の権能をヒトラーが個人として継承し、総統として独裁政権を確立しました。当時のドイツは世界恐慌の影響で経済が破綻状態で、失業率が４０％を超えていました。強いドイツの復活を掲げたヒトラーは、国民から熱狂的な支持を得ました。

社会学者で評論家の小室直樹さんは、「独裁者はかならず、大衆の歓呼、つまり一時的な熱狂によって担ぎ上げられる。」と述べています。インターネット上で様々な情報が集められ、ＳＮＳを通して多くの人々に意見が発信できる現在だからこそ、情報の真偽を考え、正しく利用し、発言に責任を持つべきだと思います。耳に心地よい話ほど、何か裏があることもあります。周りの歓呼・熱狂に振り回されることなく、正しく判断して自分の考えで行動するためにも、学習は必要不可欠です。

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